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■概要と原因

野球肘とは投球動作により肘を痛めるスポーツ障害の総称です。また、どの部位が痛くなるかで３つに分類されます。子供の骨は発育途上の為弱く傷つきやすく、身長が急に伸びる小学校高学年に発症しやすく注意が必要です。

①内側型ー肘の内側の障害です。内側の靱帯が骨に付いているところが繰り返し引っ張られて痛くなります。少年野球選手の多くがこの症状であるという報告もあります。投球時の痛みや、曲げにくい、伸ばしにくくなることもあります。

②外側型ー肘の外側の障害です。外側にある骨（上腕骨小頭・橈骨頭）が投球動作で繰り返しぶつかり痛くなります。肘が伸びない、ひっかかる感じが出ることもあります。

③後方型ー肘の後方の障害です。肘頭と肘頭窩で繰り返しぶつかり痛くなります。

自宅でできる対処法は痛みがある時は安静にし、患部をアイシングし痛みを落とすことです。痛みが強い場合には三角巾の使用も適応です。内側型・外側型・後方型、すべてに共通しているのは、使いすぎと肩関節や上半身の柔軟性が乏しいことです。

■治療

当院での治療法は、患部へのインディバや超音波、痛みが強ければ包帯で固定し、三角巾で吊り、日常生活での肘への負担を減らします。同時に肩関節周囲、上半身の可動域向上、上半身だけでなく、下半身の筋力アップの為のエクササイズもし、投球フォームの確認もしながら競技復帰へのリハビリやテーピング指導もさせて頂いております。